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賢い基本戦略の活用

 

どうしても基本戦略を忠実に実行できないプレイヤーがいる。

 

 

彼らが特に理解に苦しむところは、スティッフハンドをヒットするというプレイ戦略だ。

 

 

多くの人にとってハード16をヒットするというのは、とりわけ難しいことだろう。

 

 

プレイヤーがバーストする可能性が非常に高いので、特にアップカードが7の場合には、ヒットを躊躇してしまいがちだ。

 

 

そして彼らは都合よく理論づける。

 

 

ディーラーの7はそこまで強くない、それならバーストのリスクを冒す必要があるのか、と。

 

 

しかし、その本心は「長くゲームを続けたい」という欲求でしかないのである。

 

 

ディーラー7に対して16をスタンドすることによって、プレイヤーは$1ベット当たり約48セントずつ負ける計算になる。

 

 

一方でヒットする場合には、それが42セントの負けとなる。

 

 

この6セントの違いはそこまで重要に感じないかもしれないが、塵も積もれば、である。

 

 

例えばベットを$25にして、同じ状況で正しくないプレイをした場合には平均で$1.5多く失うことになるのである。

 

 

16対ディーラー7のヒットとスタンドの比較を、金額を無視し、勝ち・負け・引き分けの確率だけで分析すると、スタンドしたプレイヤーが勝つのはディーラーがバーストした場合のみで、約26%だと分かる。

 

 

ヒットした場合は勝率が27%まで上がり、さらにおよそ4%の確率で引き分けになるのである。

 

 

総じて、16対7でスタンドするのは一見良さそうに思えても、ほとんどの場合は臨終の瞬間を少しだけ先延ばしにしているにすぎないのだ。

 

ときどきこのように、よりマシな選択肢を基本戦略として採用していることがある。

 


正しい戦略に従えば、悪いハンドが強いハンドに化けるわけではない。

 

 

だが、適切な基本戦略を活用することで弱いハンドの損失を最小限に抑えることができるのである。

 

 

他の基本戦略のプレイにも同様の理論が用いられている。

 

 

結局のところ、最適な選択肢を決定するための期待値の比較がそれなのである。

 

 

基本戦略は、しっかりと守ってプレイしなければならない。

 

 

そこに迷信や直感の出る幕はない。

 

 

例えば、先に挙げた16対7をヒットする状況が3回連続で起こったとして、全てバーストしたとしよう。

 

 

それでもまた同じ状況が起こったら、ヒットをしなければいけないのである。

 

 

または、前回に16対7のヒットで5を引き寄せていたとしても、次に同じ状況になれば「さっきうまくいったからあまり調子に乗らないで、今度はステイ(スタンド)しよう」という考えは捨てなければならない。

 

 

しつこいようだが、ここでもヒットをしなければいけない。

 

 

長期的に考えて、これが正しいプレイなのである。

 

 

プレイに感情を持ち込むことは禁物である。

 

 

なぜなら、これこそがカジノが最も望んでいることだからだ。

 

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