基本戦略のルール
理論上、基本戦略は考えられる全てのプレイを検証し、最も高い期待リターンをもたらすものを決定する方法で作成される。
この方法では、存在し得るさまざまなブラックジャックの設定やルールに対応した基本戦略を作成するために、条件を変えて何度もシミュレーションが行われる。
ほとんどの基本戦略が、とりわけシングルデッキかマルチデッキのどちらかに対応するように作られているが、実践的にいえば、汎用的な基本戦略表をひとつ暗記するのが最も効率がよいと考えられる。
これは、たとえ全ての種類の基本戦略を暗記したとしても、その期待値の向上は約0.03%と非常に小さく、実践的ではないからである。
K-Oシステムでは、簡便性と強さの最適なバランスを重視している。
したがって、シングルデッキのハンドヘルドゲーム※から8デッキのシューゲームまで全てのゲームに適用できる汎用的な基本戦略を活用することをお勧めする。
※:ディーラーがデッキを手に持って[=ハンドヘルド]カードを配る形態のシングルデッキゲーム
汎用基本戦略表を次に示しておく。
- この汎用基本戦略はスプリット後のダブルダウンができないルール(noDAS)に、より適している。しかしながら、スプリット後のダブルダウンの有無に関係なく、汎用基本戦略を推奨している。DASゲームでnoDASの戦略でプレイしても、期待値のロスはたったの0.01%だから、それぞれの基本戦略を覚えるまでもないからだ。
基本戦略表を利用する際は、まず手持ちのハンドを左端の縦列から選び、さらにディーラーのアップカードに一致する数字を上部から選ぶ。
それぞれの列と行が交差した場所に、プレイ戦略が記されている。
例えば、プレイヤーがA、7(ソフト18)を持っていて、ディーラーのアップカードが5だとすると、可能ならダブルダウン、そうでなければスタンドするのが正解となる。
あるいは、プレイヤーのハンドが7のペアでアップカードが7のとき、14からヒットするよりもスプリットしたほうが正しいのである。
基本戦略の法則
どんな場合もインシュランスは選択しない。
スプリットについて
- Aのペアと8のペアはどんな場合も必ずスプリットする。
- 5のペアと4のペアはどんな場合もスプリットはしない。
- 9のペアはディーラーのアップカードが9以下のときスプリットする。ただしアップカードが7のときはスタンド。
- 7のペアはディーラーのアップカードが7以下のときスプリットする。
- 6のペアはディーラーのアップカードが6以下のときスプリットする。ただしアップカードが2のときはスタンド。
- 2のペアと3のペアはディーラーのアップカードが4~7のときスプリットする。
ダブルダウン(DD)について
- ソフト17と18はディーラーのアップカードが3~6のときダブルダウンする。
- ソフト15と16はディーラーのアップカードが4~6のときダブルダウンする。
- ソフト13と14はディーラーのアップカードが5か6のときダブルダウンする。
- 10や11はディーラーのアップカードが自分のハンドの10や11より小さいときにダブルダウンする。
- 9はディーラーのアップカードが3~6のときダブルダウンする。
- 8以下の合計値の場合はダブルダウンすることはない。
ハードハンドについて
- ハード17以上は必ずスタンドする。
- ハード12~16はディーラーのアップカードが7以上のときにヒットする。7未満はスタンドする。
- 例外的に、ハード12 vs 2または3の場合はヒットする)
- ハード11以下のときは必ずヒットする。(ダブルダウンがなかった場合)
ソフトハンドについて
- ソフト19以上は必ずスタンドする。
- ソフト18はディーラーのアップカードが9以上のときヒットし、それ以外はスタンドする。(ダブルダウンがなかった場合)
- ソフト17は必ずヒットする。(ダブルダウンがなかった場合)
この基本戦略は暗記しておくべきだ。
最初は、これを暗記するなんて離れ業のように感じてしまうかもしれないが、そんなことはない。
事実、もしあなたがこのゲームを気楽に楽しむプレイヤーかそれ以上なら、すでに基本戦略の大部分を知っているかもしれない。
基本戦略を理解・暗記するために役立つ法則
さらに基本戦略を理解し、暗記するためにも知っておいたほうがいい大まかな法則がいくつかある。
まず、多くのスプリットはディーラーのアップカードが弱いときに行われる。
Aのペアと8のペアはどんな場合でも必ずスプリットする。
8のペアのスプリットは16という粗末なハンドを2つの妥当なハンドに変化させることになるため、多くの場合はディフェンス重視のプレイだと言える。
一方、平凡なハンドを2つの強力なハンドへと変化させるAのスプリットは、攻撃的な要素を持つ。
4※、5、10のペアはどんな場合でもスプリットしないが、これは大抵の場合、スプリットすることによってそのハンドの価値を弱めてしまうからである。
※. どんな場合でも4のペアをスプリットしないというのは、汎用基本戦略からきている。
余裕があれば、DAS ルールに従い、DAS ゲームでの6のペア対2、4のペア対5か6、2のペアか3のペア対2か3をスプリットするというプレイを追加してもよい。
興味深いのは9のペアである。
アップカードが6以下の場合、プレイヤーは9のペアをスプリットすることになる。
この場合のスプリットは、まるで倒れているディーラーに蹴りを入れるかのような攻撃的な戦略である。
しかしながら、ディーラーの7に対して我々プレイヤーはスタンドを選択する。
これは、アップカード7のときのディーラーのバースト率がアップカード2~6のときのそれと比べてずっと低いからである(2~6の約40%に対して7は約26%)。
さらにディーラーのハンド合計が17になる可能性が劇的に(37%まで)上がるため、プレイヤーの18がわずかな差で勝利するという結末は少なくないと言えるのだ。
アップカード8に対しては、攻撃的なプレイとして9のペアをスプリットする。
そして、アップカード9に対して9のペアをスプリットするのは、不利なハンドを救済するという意図がある。
10やAに対しては深呼吸して18をスタンドするのみである。
そんな状況では、絶望的であろう結果を待つ以外になせる術は何もないのだ。
ダブルダウンは普通、ディーラーのアップカードが弱いとき、つまり賭け金を増やすべきタイミングで行われる。
さらにダブルダウンの一般的な条件としては、勝算が高めであることとハンドを完成させるには1枚で足りるだろうという見込みが挙げられる。
ヒットとスタンドの戦略についても、ディーラーのアップカードごとのバースト率に関連づけながら見ていくことにしよう。
プレイヤーがスティッフハンド(合計が12~16のハンド)で、ディーラーのアップカードが強く、17~21のパットハンドになる可能性が高いときは、一般的にヒットする。
一方、弱いアップカードに対しては、ディーラーにバーストしてもらうために、プレイヤーはスタンドするのが一般的である。
スティッフハンドを持つとき、基本戦略を思い出せなければ、ディーラーのダウンカードを10だと仮定してプレイするといい。
必ず正しいプレイに繋がるわけではないが、デッキ中に10のカードがその他のカードの4倍も含まれていることから、大まかな方法としては妥当だと言える。
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