エースのサイドカウント
私が紹介するカード・カウンティングシステムの唯一の欠点はエースを数えないためにベット効率が落ちるという点です。
エースを数えないことには理由があります。
確かに、残りカード中のエースの数はプレーヤーのブラックジャックの可能性に大きな影響を及ぼすため、エースの割合が高ければ高いほどプレーヤーにとって有利な状態になります。
しかし、エースをマイナス1と数えればいいかと言うとそう単純には行きません。
エースをカウントすると、ベットが高まる代わりに、インデックスナンバーを用いプレーする段階になるとかえって非効率になってしまうのです。
なぜかというと、エースは状況に応じて1になったり11になったりする、つまり小さなカードと大きなカード両方の性格を併せ持っているにも関わらず、エースにマイナスの値を持たせてしまうとその大きなカードとしての側面のみがカウントに反映されるからです。
この問題を解決し、ベット・プレー両面で最適な判断ができるようにするために、通常のカウントとはまた別にエースが何枚出たかを数えておいて、それによって適宜ベット金額を調節するという高等テクニックがあります。
このことを「エースのサイドカウント」と呼びます。
ではこの調節の方法を説明しましょう。
まず、現在残っているトランプにエースが何枚過不足しているかを考えます。
例えばシングルデックのゲームでカードを半分配り終わった時にエースが既に3枚出ていたとすると、この場合、一枚余計にエースが出ていることが分かります。次にこの数字をランニングカウントから引きます(トルーカウントでないことに注意)。
仮に現在ランニングカウントがプラス2であったとすると、この数字からエース不足枚数、つまり1を引き、この調整後のランニングカウントをもとにトルーカウントを従来通り計算します。
したがってこの場合には
- (2-1) ÷(0.5)=2
ということになります。
- エース調整後トルーカウント=(ランニングカウント+エース余剰枚数)÷残りデック数
上記の計算式によって計算された「エース調整後のトルーカウント」がベットをするにあたって果たして本当に正確なものかどうかを念のために理論的に検証してみましょう。
まず、カード1デックからエースを一枚抜いた時の期待収益率に与える影響は-0.61%であることが分かっています。
これに対し「10」を一枚抜いた時の影響は-0.51%であり、エースの場合と比較的近い値です。
この事実をもとに、この計算式はエース1枚に「10」1枚と同じウェイト、つまりランニングカウントで言うと-1の値を与えているというわけです。
そこで、この調整後のトルーカウントをもとにしてベット金額を決めれば、エースの過不足数をも考慮した、現実の期待収益率により正確に対応したベットが置けるというわけです。
これで何と期待収益率は0.15%も上昇します。
ただ難しいのは、実際にこのようにエースをランニングカウントと別個にかなえようとすると肝心のランニングカウントの方が粗末になりかねません。
この2つのカウントを別々に頭のなかで追って行こうとすれば必ず途中で混乱してしまいます。
そこで両カウントを正確に保つために、エースカウントの手助けとなる道具を使うことをお勧めします。
私がよく使う方法は、ズボンの内側にビーズを8つ通した紐を付け、これにズボンの上から指で触れ、エースか一枚出る度に指を一つずつビーズの上をずらしていくという方法です(8つ使うのはダブルデックに対処するため)。
これ以外にも、エースが出る度に目の前のチップを一枚ずつ取り分けて数える方法、指輪を4分の1ずつ回転させる方法など、工夫次第でいくらでも考えられます。
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