他人の手を読む

ネバダ州のカジノにはシングルデックやダブルデックのゲームが多いのですが、これらはすべてハンドヘルドゲーム、つまりプレーヤーのカードは全て裏向きに配られるゲームなので他のプレーヤーのカードは見えません。

このため、どうしてもカウントは不正確になってしまい、これは時に重大なミスを引き起こす原因になってしまうのです。

例えば自分以外のプレーヤーが2人同じテーブルでプレーしていて、残りカードは2分の1デック、自分は11、ディーラーは10、ランニングカウントが+1だった場合を考えてみましょう。

この場合、他のプレーヤーの手を無視すればトルーカウントが+2であり、インデックスナンバーの-3より大きいためダブルダウンが正しいプレーです。

しかし、他のプレーヤーがそれぞれ20(10が2枚)であったとするとトルーカウントは一気に-6に落ちて、実はダブルダウンなどとんでもないという状況に一転するのです。

このように、他のプレーヤーのカードを考慮することによりその分だけ「煮詰まった」カウントが得られ、収益率を少しばかり上げることができるのです。

他のプレーヤーのカードを覗こうとするなら、左右のプレーヤーのカードが見えるようになるべくテーブルの真ん中の席につくようにします。

もし、となりのプレーヤーがカードを見せてくれない場合は自分のカードがそのプレーヤーに見えるように上向きに持ってみてください。

そのプレーヤーが他人のカードを見ることのメリットをある程度理解しているような上手なプレーヤーであれば、その人もカードをあなたに見えるように持ってくれるはずです。

しかし、それでも見せてくれない場合には他人の手を推測するという高等技術が必要となってきます。

他人のカードを当てるには、人の表情や態度で考えていることを読むことが必要となります。

まず、強い手の場合(10×2、19等)には人はどのような反応をするでしょうか。

人によっては「よしよし」と満足げに自信に満ちた表情をすることもあるでしょうし、無表情ながらも自分の手を見るなりすぐにあわててカードをベットしたチップの下に差し込んでスタンドする人もいるでしょう。

これに対して、弱い手(12~16) の場合にはディーラーのアップカードによって多少反応が変わってきます。

ディーラーのアップカードが9や10と強い場合には状況は極めて不利であるため、「まいった」というような表情をして苦しそうにヒットするでしょう。

もし不満な顔をしつつすぐにスタンドしたら、17か18だろうと思われます。

ディーラーのアップカードが弱い場合(3~6)の場合には、不満な表情をしながらも即スタンドしてディーラーが何とかバストするように内心祈るでしょう。

そして、そのプレーヤーの最初のカードが11以下であれば別に不満そうな顔はせず、ためらわずにヒットしますし、この場合一回ヒットしたあとの様子を見れば最初の手が何だったか大体見当がつきます。(ちょっと説明が複雑になってしまいましたが、後で分かりやすく図にまとめてあります。)

では、それぞれの場合にカウントをどのように修正すればいいのでしょうか。

まず、そのプレーヤーの手が強いと思われる場合にはマイナス1と考えます。

10が2枚の可能性もありますが、確証なしにカウントに-2という大きな修正を施すのはあまりに危険ですし、A・9、A・8の可能性もあるわけですから一律にマイナス1と考えるのがベストです。

次に、手が弱いと思われる場合には±0と考え、カウントは動かしません。

10・5、10・4などのようにカードが互いに打ち消し合っていることが多いからです。

17か18と思われるときにはマイナス1と考えます。

そして、11以下と思われる場合にはプラス1とします。

ダブルダウンをした場合にも一律プラス1とします。

少なくとも一枚がプラスカードである可能性が高いからです。

なお、これらの修正はディール後にディーラーがカードをすべて表向きにひっくり返すまでの一時的なものであり、通常のランニングカウンとはっきり区別する必要があります。

この修正は自分がより正確なインデックスプレーができるためだけに行うものであり、自分のプレーが終わったら、すぐに修正前のカウントに戻る必要があるのです。

以上を図にまとめると次のようになります。

カジノのブラックジャックゲーム・アプリランキング！