ブラックジャック攻略法の歴史

1950年代に、メリーランド州のとある米国陸軍の研究所で、退屈していた二人の数学者、ロジャー・ボールドウィンとウィリアム・カンティーは何とかブラックジャックで勝つ方法はないかと計算機片手に研究を始めました。

彼らは、プレイヤーがその状況によって毎回与えられているオプションの中から正しい選択をすればカジノの収益率を少なからず下げることができるのではないかと考え、何か月もの研究の成果、やっと現在のベーシックストラテジーと呼ばれている表に近いものを考案したのです。

これはプレイヤーの手とディーラーの表向きのカード（アップカード）すべての組み合わせに対して最適のプレーを表にしたものであり、1956年に学術誌に発表されました。

これによりカジノの期待収益率を実にマイナス0.1％、つまりプレイヤーのほうが有利になる域にまで押し下げることができるということがわかったのです。

この論文を見たソルプ博士は、さらにプレイヤーにとって有利にする方法があるのではないかと考えました。

彼は、その時々の残りカードの構成によってプレイヤーの勝ち負けの確率が変化することは知っていました。

そこで、もしプレイヤーに有利な時に大きく賭け、不利な時に小さく賭けることができれば、プレイヤーの期待収益率をかなり上げることができるのではないか？

すると、次に、どうすればプレイヤーにとってのその時々の有利・不利を見分けることができるだろうかということが問題となります。

ここでコンピューターが登場します。ソルプ博士は、当時最先端のＩＢＭコンピューターを使ってブラックジャックゲームのシミュレーションを繰り返すうちに次の発見をしました。

残りのトランプに大きな数、つまり10・絵札及びエースが多ければ多いほどプレイヤーに有利で、小さな数、つまり２～７が多ければ多いほどプレイヤーにとって不利だと分かったのです。

そして、残りカードの構成によってはベーシックストラテジーとは違ったプレーをすることによってさらにプレイヤーの勝率を上げることができることも発見しました。

こうして、残りカードの１０・絵札とそれ以外のカードとの比率に着目する攻略法が1962年、「Beat the Dealer（ディーラーをたたけ）」という本の形で世の中に紹介されたのです。

この本は一世を風靡しました。著名な数学者によりカジノゲームの攻略法が発表されたのですから、大儲け間違いなしではないかと、思ったアメリカ人は書店に殺到し、この本は一躍全米ベストセラーリストのナンバー１の座に駆け登りました。

そしてこの本を買った人たちはその足でラスベガスに直行したのです。

焦ったのはカジノ側で、ソルプの攻略法で武装した人たちに襲撃されたカジノはたちまち破産してしまうのだろうと震えあがったのです。

ところが、ふたを開けてみると驚いたことにソルプの本が出版されてから、ブラックジャックの客は急増する一方、ブラックジャックからのカジノの収益も着実に増加していったのです。

なぜなのでしょうか。ソルプは間違えていたのでしょうか。

確かにこの本の通りにプレーすれば儲かります。このことは科学的に証明されています。

しかし、ソルプがこの本で提唱した「テン・カウント」と呼ばれる攻略法を使いこなすには、それなりの知識と最低でも数か月の練習期間が必要なのです。

にもかかわらず「Beat the Dealer」の読者のほとんどは練習不足と生半可な知識だけでカジノへ出かけたたため、恰好のカモとなってしまったわけです。

その後、多くの人たちにより研究が重ねられ、テン・カウントより更に強力ではるかに使い易い攻略法がいくつも開発されていますが、カジノが恐れるに足りるような腕前のプレイヤーはまだまだ少ないのが現状です。

ただし、ブラックジャックのルールが変わっていないので、現在でもカードカウンティングは確実に有効で、カジノ側からは脅威であることは変わらないので、カジノ側はカードカウンティングを見つけ次第、カウンティングを行っている客を追い出します。

映画みたいに暴力は振るいませんが、スーツ姿の店員が丁寧に？店から出るまでエスコートしてくれます・・・汗

まず、最終的に攻略法で有名になったのはソルプ博士ですが、元々攻略法の発案者が違うひとなんですよね。。

この辺は、パソコンの元を開発したスティーブ・ジョブスとそれを皆が使い易いように改良し庶民に広めたビル・ゲイツと似てますね（＾＾

後、攻略法ができたのは良いけど、それを使いこなせる人が少なく、結局カジノ側が儲けたっていう話も面白いですよね（笑

あなたはそうならないよう頑張りましょう！私も気をつけます・・（汗

カジノのブラックジャックゲーム・アプリランキング！