黙っていてはコンプはもらえない

読者の中には今までに何度もラスベガスに行ったことがあるのに、「自分はコンプなんてしてもらったことがないぞ」と思われる方もいることと思います。

その理由は簡単です。

コンプは、原則としてプレーヤーの側からピットボスにお願いしなければもらうことができないのです。

人によっては「只で飯を食わせろ」と人に頼むなんて下品なことはできないと思われるかもしれません。

でも、ラスベガスではこういう武士の高楊枝的態度は捨てましょう。

ラスベガスではプレーヤーがコンプを要求するということはごくごく当たり前なことです。

5ドルプレーヤーがフリールームを要求するというようなとんでもない？ことも日常茶飯事なので、あなたが常識的な要求さえすれば喜んで応じてくれるはずです。

コンプはプレーヤーの当然の権利なのですから。

実際の聞き方ですが、あまり露骨に「Give me a comp」と言うのもさすがにあまりかっこいいことではありません。

コーヒーショップのコンプの頼み方を以下にいくつか例示しておきます(なお、コーヒーショップとは言ってもラスベガスではこれは24時間営業の立派なレストランで、ハンバーガーからステーキまで豊富なメニューが揃っています)。

Could you see if you can get me a meal at the coffee shop?(コーヒーショップでの食事をもらうことができるかどうかちょっと見ていただけませんか？)
Have I played enough coffee shop comp for two?(私のこれまでのプレーで2人分のコーヒーショップのコンプをもらうことができますか?) この答えが「No」ならあとどのくらいプレーすればいいかを教えてくれるでしょう。
I heard that the coffee shop here is pretty good.(ここのコーヒーショップの食事はなかなか美味しいと聞きました。)

これに対してピットボスは必ず、「Yes, it's okay」というような返事をしますのですぐに、

Do you think you can comp me a dinner for two there?(そこでの2人分の夕食のコンプをしてもらうことはできますか?)

と聞きます。

このようにそのカジノを褒めるような言い方をするアプローチは大変有効です。

順調に行けばピットボスはコンプチケットにあなたの名前を書き、サインをしてあなたに渡してくれます。

別にそれをすぐに使う必要はありませんが、多くのカジノではその日のうちに使わないと無効になりますので、そのコンプチケットに記されている注意書きをよく読みましょう。

また、そのコーヒーショップが混んでいて大勢のひとが並んでいたとしても、コンプの客はこの列の先頭に行きウェイトレスにそのコンプチケットを見せればすぐに席につけます。

週末なんかはものすごく混むことがありますので、これが結構便利なのです。

なお、コンプとは言ってもティップは自前で払わなくてはなりませんので気を付けて下さい。

ラスベガスでのレストランでのティップの相場は食事代の15%です。

もちろん、サービスがとっても良かった場合にはそれ以上置いてもいいですし、余程ひどいサービスだった場合にはイヤミたっぷりに1セント玉を1枚だけ置いたって一向に構いません。

ここではコーヒーショップのコンプのもらい方に焦点をあてましたが、そのホテルの中の他のレストラン、そのホテルでやっているショーのチケット、宿泊代の割引・免除も同じようにピットボスに頼むことができます。

RFB、航空券等のハイレベルなコンプも基本的には同じですが、これらについてはピットボスの判断だけではもらうことができず、カジノホストの許可が必要となります。

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